効果的なエクセルのセルやシートへのロックのかけ方

エクセル2003の場合です。

苦労した数式が他人のコピペで更地に

エクセルで毎日何かデータを更新する。あるセルに任意の数字や文字を入力すると、別のセルやシートにその演算や検索の結果が示される。たとえば、日付を入れると訪問すべき顧客のリストだけが表示される、というようなものをよく作成することがある。
それまで、マウスを使って「ソート(並び替え)」と「コピー」「ペースト(貼り付け)」で行っていたこの作業を、vlookup などで表組みするとうっかり間違いが激減するので、他人がやっているそのシートを改良してあげたりする。
ところが、中途半端に知識があるので、シートのプロテクトを解除してまで、苦労してつくった式のあるセルの上に貼り付けてしまい、「壊れた」と平気で旧態依然とした作業をやっちゃう人たちがいるものだ。
プロテクトが解除できないようにパスワードでもかけてやれとも思うが、そこまで強力な立場というものでもない。どうすればよいのでしょうか?

オートシェイブの図形(□)で覆う

答えは、単にプロテクトが解除されただけでは、データの貼り付けなどがしにくいようにガラスのカバーでもかけてやればよいのである。
保護したいセルをすっぽり覆うように、できれば、非常に広大になるようにオートシェイブの四角で覆ってしまうのである。

ポイントは透明度99%

そして、できあがったオブジェクトのプロパティを「塗りつぶしなし」にすると、線だけが活きてしまうので、塗りつぶしアリ、ただし透明度99%にするのだ。そして線(外枠)は色なしに設定する。こうすると画面上も印刷上も何も問題がない。
そして「シートの保護」をかけるとマウスでの編集は著しく困難になる。保護を解除しても、マウスでクリックすればオブジェクトのプロパティが表示されるだけである。「中途半端」な人はこれが何のことだかわからないし、消し方もあまりご存じないので、われらに尋ねてくる、という段取りである。
念のためこのオブジェクトによるガラスカバーを二枚・三枚とかけておくのもよいかもしれない。

弱点

弱点は、マウスを使わないで編集するのには抵抗性を示さないということである。しかし、「中途半端」な人は、キーボードを使えばよいこともマウスでやってしまう人が多いので、かなり有効だとは思う。

オブジェクトの除去

このオブジェクトは透明なので、複数作ってもどこにそれがあるのかわかりにくいし、除去したいときに苦労する。
そういう場合は、編集(E)>ジャンプ(G)>セル選択(S)でオブジェクト(B)を選択して「OK」するとそのシートのすべてのオブジェクトを選ぶので、そのまま適当なものからオブジェクトのプロパティの画面を開いて、オブジェクトに何か濃い色をつけると分かりやすい。